設立15周年記念 全国大会の開催

設立15周年記念 全国大会の開催

NPO法人全国G空間情報技術研究会 専務理事 宮島四郎

                                      

             

 はじめに

 昔より組織の寿命は30年と言われています・・・私共全国G空間情報技術研究会は皆様のご支援により、NPO活動を開始して、今年で満15年を迎えることが出来ました。15年を振り返り、次の15年を確り地に足を着け活動するために6月21日(木)、東京お台場に全国より関係者123名が集まり、NPO活動15周年記念大会を開催しました。

 NPO法人の認証

 2003年12月、全国各地でのNPO活動を目標に内閣府に申請して認証されました。NPO設立条項第14条「情報産業の発展を図る活動」を定款にして活動を開始しました。平成30年3月末現在、認証団体は51,817法人ですが第14条を謳って活動しているNPOは5,828法人(11.2%)と決して多くありません。GIS関連の団体は、2000年代には多くありましたが、現在も活動しているNPO法人は私共だけになってしまいました。

 

研究会の立ち上げとそのルーツ

 1997年、測量業界向けに「GISへの誘い」と題するパンフレットを作成しています。全国各地で北海道岩見沢市高畠敏明氏(故人、高陽技研社長)と私達で講演会を100か所以上の地域で開催しました。並行して地域での組織化は、1999年の北海道を皮切りに2年間で関東・東北・中四国・九州・近畿地区に研究会を立ち上げる事が出来ました。

 政策面は2000年9月、国土地理院村上広史院長(当時初代GIS推進室長)と新宿の喫茶店で面談して、推進活動のアドバイスをいただきました。①GIS普及には、産・学・官三位一体で推進。②地理情報システム学会(以下GIS学会)と奈良大学碓井照子教授のお名前でした。年末迄に奈良大学碓井研究室を訪ねました。電子国家創設の為に基盤地図情報の整備が必要です! その仕事こそは、地元の測量業者が担うべきだとご教授いただきました。又2002年4月、東京大学柴崎亮介教授からセミナーで、デジタル時代の幕開けと「ISO-TC211」によるオープンデータ化時代の到来を予測していただきました。2002年、碓井先生がGIS学会会長に就任されると全国6支部は各々でGIS学会賛助会員となり、8月からNPO活動として、全国縦断GISセミナーをスタートしています。

 

15周年記念全国大会

 特別講演は、村上院長にお願いしました。発表用に38枚にも及ぶシートを用意いただき最初の5枚は、光栄なことにNPO15年の活動を振り返った発表をいただきました。

 次に柴崎先生による基調講演です。現在、国の政策に大きく関与されている立場です。

 講演の冒頭にはグーグル社ロケーション履歴最新バージョンを使って、ご自身が前日迄滞在されていたシリコンバレーでの行動内容全てをGoogleマップに映し出されました。

 話の中では「コンビニ化」というお話が有りました。コンビニの商品企画は、製造販売そして在庫・流通までの一括管理を日常的に全国各地で当たり前の様に行われている。国や地方自治体もこのワンストップサービスを構築にする必要があると話されました。

 続いて、感謝状贈呈ではNPO法人の設立当初より絶大なるご支援頂戴していた公益社団法人日本測量協会顧問星埜由尚氏と一般財団法人日本地図センター理事百成了一氏のお二人と各支部活動に貢献した三氏に対し碓井理事長より感謝状が贈られました。

 大会終了後懇親会は、公益社団法人日本測量協会会長矢口彰氏の祝辞に始まり、来賓と全国各地の会員が和気藹々と歓談する場が出来ました。会員から業界に不安を感じていたが参加して勇気が湧いてきて、新時代にも対応出来ますと自信を覗かせていました。


 

「GIS NEXT  2018.7  第64号  掲載記事より」