新潟は、2004年10月の中越地震に始まり、2007年7月には中越沖地震、そして昨年7月には新潟福島豪雨災害、そしてその冬は史上空前の豪雪に見舞われ多くの生命と被害を被りました。そのな中で逐次変化する被災状況の根底を支えたのがGISです。現在では被災された自治体のGIS導入はもちろん、各自治体では地理空間情報活用が加速しています。北陸4県では最も先進的な県であると言えるかと思います。
このたびの標記セミナーは、国土地理院北陸地方測量部様のご理解とご協力を賜り、関東甲信越東海GIS技術研究会との共同開催が実現したものです。また、国土交通省北陸地方整備局、新潟県をはじめ新潟市、長岡市、上越市などの県内主要都市、近隣自治体、そして多くの関係団体様より共催、協賛、後援を賜り誠にありがとうございました。
とくに、新潟県を代表するGIS活用推進団体で下越は「にいがたGIS協議会」、中越は「(社)長岡GIS研究会」、上越は「NPO 上越地域活性化機構」の3 団体の協力体制が実現したことで、今後の新潟県のGIS推進基盤を支えられるような連携体制をとる契機になればと願うところです。ここに謹んで開催報告をさせていただきます。
<プログラム>
● 第1部 講演会 10:50~12:00
○開会 主催者代表 NPO 関東甲信越東海GIS技術研究会会長 増澤延男
○ご挨拶 地理空間情報活用に関する国土地理院の取組について
国土地理院北陸地方測量部長 登坂 昇 氏
○基調講演 「震災復興に於けるGIS利活用と産学官の役割」
元GIS学会会長 奈良大学 文学部地理学科教授 碓井照子 氏
○特別講演 「共用空間データの重要性と震災時での活用」
千葉県浦安市市長公室 企画政策課行政経営室長 醍醐恵二 氏
● 第2部 事例紹介 13:00~16:30
〇 WebGISを用いた災害医療チーム(DMAT)支援システムについて
新潟大学 工学部 牧野秀夫氏
〇 統合型GISデータ活用した新たな情報共有・発信の事例紹介
(災害対応から観光まで) 十日町市総務課 副参事 佐野誠市 氏
〇 クラウド型webGISを活用した道路除雪管理支援システム
上越市道路課雪対策室 係長 山中英明 氏
〇 新潟県におけるGISに関する研究・活用促進に取り組む団体から
・新潟における活用事例とベースマップの課題
にいがたGIS協議会会長 坂井宏子 氏
・「2mメッシュ標高データの活用例」
長岡GIS研究会 徳永忠行 氏
<参加費> 無料
<主 催> 国土地理院北陸地方測量部
NPO法人全国GIS技術研究会 関東甲信越東海GIS技術研究会
(セミナー参加者総数:160名)
・行政29 名(国3名、県2 名、市24 名)
・大学、他団体12 名
・一般企業119 名