全国縦断 地理空間情報活用促進セミナー2012 新庄会場 【開催報告】

~災害とGISの整備へ~ をテーマに地理空間情報システム(GIS)の更なる普及を目指し「全国縦断地理空間情報活用促進セミナー2012」が山形県新庄市のニューグランドホテルで開催され、講演やパネルディスカッションを通して災害対応に向けたGISの利活用・課題等について開催が行われました。山形県内をはじめ、東北各地から自冶体職員等160名の皆様方においで頂きました。

基調講演として奈良大学文学部地理学科の碓井照子教授様より「震災復興におけるGIS利活用と産学官の役割」
政策講演として国土交通省国土地理院の村上企画部長様より「国土地理院の災害対応における地理空間情報の活用」と題してそれぞれご講演を頂いております。

碓井教授は、東日本大震災前と震災後の被災自冶体のGIS利活用、震災復興計画策定等の現地調査を踏まえ「災害時、GISのデータが復旧、復興推進の「鍵」となると強調されました。その上で「GISを利活用できない自冶体職員もおり研修会の開催や、スキルを持つ地元企業の育成が課題」であると指摘されております。

パネル討論会では、「災害対応とGISの取り組み」をテーマに6人がパネルディスカッションに参加いただきました。

国土交通省国土地理院東北地方測量部の梶川部長様より「国土地理院による防災への取り組み」と題して東日本大震災後に東北地方測量部として震災復興に向けた数々の取り組みについて発表いただきました。

国土交通省東北地方整備局新庄河川事務所 花岡所長様には「地すべりによる災害情報の把握、調査、対策に向けたGIS活用」と題して地すべり災害時にレーザプロファイラによる崩落前と崩落後の比較に基づく成果を発表されております。

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター新庄支所 阿部 修 支所長様には「GISデータと雪崩ハザードマップの作成」と題して動画を交えた研究成果の発表をいただいております。

NPO法人全国GIS技術研究会 阿部 輝男委員長には「仙台市下水道データのJPGIS準拠化及び震災対応事例の紹介」と題して震災復興に欠かせなかったGISの利活用報告が行われました。

参加者の皆様方は、GISデータ整備の重要性と日常業務におけるGISの利用なくして震災復興につながらないと、しみじみ感じていらっしゃいました。私ども地元企業の一員として今後一層、技術の研鑽が必要と認識を新たにしたところです。

最後に「全国縦断地理空間情報活用促進セミナ2012」新庄会場開催に際し、ご支援、ご協力を賜りました関係各位に感謝申し上げ活動報告とさせていただきます。

以上

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