NPO 法人全国GIS技術研究会 第四回定期総会 全国大会が開催されました
NPO法人全国GIS技術研究会(事務局:東京都江東区、理事長:山下定男)は、全国測量技術・大会200 7(パシフィコ横浜)の開催期間中である6月21日(木)、みなとみらい地区の「日石横浜ビル」において全国から 会員97名が参加し【第四回定期総会ならびに全国大会】を開催した。 今年の全国大会テーマは「地理空間情報活用推進基本法成立後の社会に向けた、今後の地理空間情報政 策のあり方」として、これからのGIS新時代に向けた情報共有の場として様々なテーマの講演がおこなわれた。
全国大会の講演
- 基調講演「GISが切り開く生活者中心社会」 地理情報システム学会会長 筑波大学大学院教授 村山 祐司 様
- 講演「GIS新時代において期待される業者の役割」 国土地理院 企画部 研究企画官 村上 広史 様
- 講演「ユビキタスネット社会に向けたGIS研究開発について」 総務省 情報通信政策局 宇宙通信調査室 課長補佐 松沢 一砂 様
- 活動報告「個人情報保護部会」 部会長 桑折 義一 (中四国) 「地理情報標準大縮尺仕様錯体部会」 部会長 阿部 輝男 (東北)
講演を熱心に聴衆する会員
5月23日に成立した『地理空間情報活用推進基本法』 は私たち全国GIS技術研究会会員にとって悲願であり、 各講演者からも、「GIS新時代を迎える今こそ、業界全体 の飛躍に期待できる」と異口同音に発言され、会場は従 来の大会に見られないやる気と熱気が感じられた。 同時に部会として取り組んでいる、「地理情報標準大縮 尺仕様策定」は、時代の最先端を描く知識を得られる技 術として高く評価を受けている。
熱気あふれる懇親会場
懇親会は隣接する神奈川県民共催プラザビル6階「メルヴェーユ」にて、国土地理院 企画部 電子国土調整 官 坂部真様から乾杯のご挨拶を頂戴し盛況に開催された。会場では講演を受けて講師との情報交換や、全 国会員の活動に対してお互いの意見交換をおこなった。また、恒例の8月に開催予定されている【全国縦断GI S実践セミナー2007】の各地開催地区の担当会員が、開催に向けた思い・成功への抱負を強く誓い、会場 は大いに盛り上がった。予定している地区・日程は以下の通り。
- 8/21(火)福岡県・篠栗 (九州)
- 8/22(水)山口県・山口 (中四国)
- 8/23(木)大阪県・大阪 (近畿中部北陸)
- 8/28(火)山梨県・甲府 (関東甲信越東海)
- 8/29(水)山形県・酒田 (東北)
山下定男理事長の中締めでは、NPOの取組に対してGIS関連各 団体から評価・期待されていることを強調し、全国の会員が一丸と なって来るべきGIS新時代へ対応することを確認し盛況に終了した。
NPO法人 全国GIS技術研究会 第4回全国大会開会 開会の挨拶
平成19年6月21日
皆さま、こんにちは。
本日は、お忙しい中を全国各地から ≪NPO法人 全国GIS技術研究会≫ の第4回 全国大会に、ご出席くださいまして 誠に有難う御座います。
本日、ここに御出席の当研究会会員の皆様方、並びに、私ども研究会の為に、ご多忙な所を 駆けつけて頂きました ご来賓・講師の方々に、心より御礼申し上げます。
併せまして、当研究会の活動に対し、ご指導と支援を賜わり協力を頂いております事を、感謝申し上げます。
この後、講演を頂きます。
GIS学会会長・筑波大学大学院教授 村山祐司 先生、
国土地理院・企画部・研究企画官 村上広史様、
総務省・情報通信政策局・宇宙通信調査室・調査係・課長補佐 松沢一砂さまのお三方に、ご講演を頂きます。
どうか、よろしくお願いいたします。
NPO法人設立から約3年半が経ち、その間 我々会員は、全国各地に置きまして、セミナーや研修会の開催など、GISの普及促進の為に、いろんな活動を積極的に展開しております。
しかしながら、当法人会員の大多数を占める 測量設計業界を取り巻く変化は激しくて、現状は大変に厳しさが増す一方であります。
この様な中に置きまして、我々NPO法人は、現代社会の変化や時代の流れを的確に把握して、GISに関する事業の糸口を、いち早く見つけ出し活動の場を探す事が 急務と成っています。あらゆる問題・課題に対して、原理原則に立ち返り、これからの行動と活動の内容や方向性を探って参ります。
そのキーワードが、『ITの大衆化』と『地域社会の活性化』で有ると思います。それと同時に、活動・行動する為の≪体制づくり≫が重要に成ると考えます。
今後の社会は、工業社会から情報社会への移行に伴い、「つくる産業」より「つかう産業」の方が重要視されるように成って行くと言はれています。「ITの大衆化」≪GISの大衆化≫が進んでいます。
産 業の情報化 から 社会の情報化へと発展し、人がさまざまな情報機器を携帯し持ち歩いたり、情報機器が社会の隅々まで普及し、更には、サービスの形も変化 し、ハードウェアやソフトウェア中心から、顧客の要求を満たすサービスや情報の価値を高めるコンテンツ・ビジネスへと変化して行き、人間固有の知識・知 能・感性に訴える商品や、身近なニーズに応える製品・サービスが続々と登場して来るで有ろうと言はれています。
例えば最近では、仮想世界・三次元空間でのゲームなど、仮想通貨による仮想世界での買い物や不動産取引など・・・サイトに世界の各国や国内の自治体などが、広報の為に出展したり大変話題となっています。
また現実社会は、これからは生活者中心社会・住民が主役の地域社会となる。地域社会や住民・市民を主体に考える事を一番に、重要視した活動が必要であり、 地域社会が抱える問題・課題に対し、我々は真剣に取組み行動し、小さな事であっても、答を見つけ出し活動する事によって、活動がビジネスに繋がるものであ ると思います。これからの社会資本整備は作る事が目的ではない。地域の問題を解決するために行うのである。
その為の、多様なニーズに対応する柔軟な、体制づくりが必要不可欠であります。その時の状況やその場・地域に合った体制を、整える必要が有ります。我々のNPO法人は、地域と一緒になり、地域に溶け込む事が必要です。
新しい枠組みによる 新しい産業の仕組みを、作り出す事が必要な時で有ると思います。
その中にこそ、地域に根ざし、地域に貢献すべき 我々、NPO法人としての当研究会の果たすべき、役割があると思います。
次に、GISの活用は、市民生活や産業振興・行政施策などに、もっと有効に利活用する事で、生活改善と生産性向上に、多大の効果をもたらすもので有る。
その為の取組みの一例として、後で会員から活動報告いたします≪個人情報保護・プライバシー・マークの取得促進≫と、≪地理情報標準大縮尺仕様の作成≫ であります。
Web上 で簡単にあらゆる情報が飛び交う現在において、社会問題と言っても過言ではない、≪守るべき個人情報の取り扱い≫ それと、最も利用頻度が多い≪大縮尺地 図データーの規格統一≫ は、社会的に公共性の高い仕事であると思います。しかし、これらの事業を成し遂げる為には、NPO法人・会員の皆様のご理解と、 国始め行政及び関係機関の協力が無ければ到底、これらを達成する事は出来ません。 宜しく、ご協力をお願い致します。
そして、これら二つの事業にしましても、作成・活動する事だけが目的では有りません。
大縮尺の仕様作成にしましては、成るべく早急に作り上げ、次の段階へと進みたいと考えております。
関係機関や団体などに認められ、一般に普及して行けば、たぶんに次の段階で新たなビジネスのチャンスも生まれて来るでしょうし、またこの分野での優位性も図れるもので有ると思われます。
大いに期待する事が出来ます。そしてこの事は、あらゆる所に波及して行くものと思われます。
これらの、使命を皆様と共有し、協働して達成する為に、これからも 私どものNPO法人は、それぞれの地域において、これまで以上 GISの普及と利活用に 努めて参ります。
今後ともよろしくご指導・ご協力を お願い申し上げまして、私の挨拶と致します。
有難う御座いました。
NPO法人 全国GIS技術研究会
理事長 山下 定男